・引き渡しの際の竣工検査でのチェックポイントを確認しましょう。
・不具合や気になる点は遠慮なく言いましょう。
・アフターサービスや保証についても確認しておきましょう。
引き渡し前のチェックポイント
竣工検査
リフォームの工事が終われば、いよいよ引き渡し前の最終確認です。
引き渡し前には、依頼したとおりにリフォームが終わっているかを確認する竣工検査と呼ばれる検査を行います。
設計図面と請負代金内訳書や見積書などの設備・材料の仕様が載った書類を持参し、リフォーム会社担当者の説明を受けながら確認していきます。
竣工検査の時点で不具合が発見されれば引き渡し前に手直ししてもらう必要があります。
引き渡しが終わった後に不具合に気付いても、修理してもらえない場合も出てきますので、気を付けましょう。
特に傷や汚れが見つかった場合は、引き渡しの前後どちらに付いたものか分かりませんので、対応してもらえないかもしれません。
見落としのないように一人よりも家族など大人数で、気を付けて見るようにしましょう。
そして少しでも疑問に思ったことは質問し、図面や見積書通りでないところは遠慮せず修理をお願いすることが重要です。
ここで遠慮していると、今後住み続けている間ずっと我慢しなければならなくなりますので、気が弱い人でも勇気を持って言うことが大事です。
また図面や見積もりと違っていなくても、自分のイメージと違ったり不満が残ったりする場合は、遠慮せずに言いましょう。
簡単なことでサービスでやってくれるものもあれば、安価に材料代だけでやってもらえることもあります。
もちろんやり直しが大変で、材料費も日数もかかり、追加の費用も高額と言われれば、それはその時の判断で諦めてもいいのですが、とりあえず聞かないと後悔が残りますので、ダメ元で聞いてみましょう。
竣工検査でのチェックポイント
竣工検査では以下のような点を確認するようにしましょう。
・図面通りの間取りになっているか
間取りの変更があった場合は、設計図面を付け合わせて確認しましょう。
・設備や材料は指定のものが使われているか
請負代金内訳書など仕様が載っているを見ながら、規格や色・柄なども確認しましょう。
・設備の動作確認
新しい設備や照明などはスイッチを入れると作動するか、水はちゃんと出て、漏れていないか、実際に動作させて確認してみましょう。
・部屋の建付けの確認
建付けのドアはまず開閉の方向が合っているか確認しましょう。
開閉方向が違っていると日々の生活がずっと不便なままになりますので、要注意です。
また実際に全てドアや戸を開閉してみてスムーズに動くか、軋んで音がしたりしないか、確認しましょう。
・部屋の内部の確認
壁紙に汚れや傷、しわ、端に剥がれ、隙間はないか、特に四隅は注意して見ましょう。
床は軋まないか、実際くまなく歩いてみて確認しましょう。
傷や汚れはリフォームした部屋はもちろん、他の部屋でも養生が不十分だと搬入出の時に傷や汚れの付く可能性がありますので、気を付けましょう。
・外部の確認(外壁、屋根のリフォームの場合)
色は指定通りか、塗りムラ、汚れ、ひび割れ、その他破損はないかを確認しましょう。
不具合がある場合
以上のような点に注意して確認するのですが、不具合があれば修理をしてもらってからの引き渡しになります。
その後工事完了確認書に署名・押印をしますが、不具合がある場合は基本的に修理して不具合がなくなってからの署名・押印になります。
不具合を直す前に署名・押印してしまうと、リフォーム業者の対応が悪くなり連絡が付かなくなったり、修理に何か月もかかったという事例もありますので、ちょっと先に工事完了確認書に署名・押印だけ、と言われても、しないように気を付けましょう。
修理の内容によっては先に引き渡して、入居してからの修理という場合もあるかもしれませんが、その時にも署名・押印は先にしないようにしましょう。
リフォーム瑕疵(かし)保険について
どうしても自分で竣工検査で確認できる自信がなく、不安な人には「リフォーム瑕疵保険」の制度があります。
この「リフォーム瑕疵保険」の申請を行うと、建築士の資格をもった第三者の検査員に完成後の検査を行ってもらえます。
この保険を利用するには、リフォーム会社がこの制度の登録業者であることと、リフォーム前に申請してもらうことが必要で、施主が費用を負担する必要があります。
業者が倒産した場合の保証も付いていますが、費用が高い割には保証も短いため、そこまで利用者が多くないようで、私もそれほど必要とは思いませんが、どうしても心配性の人のために一応紹介しておきました。
詳しくは、
リフォーム瑕疵(かし)保険について
で説明しています。
アフターサービス、保証の確認
竣工検査での不具合もなくなり、工事完了確認書のも署名・押印もして、引き渡ししたらいよいよリフォームも終了です。
しかし最後に今後のアフターサービス、保証の確認をしておく必要があります。
竣工検査で確認したつもりでも、その時は分からなかった不具合が後に分かる場合もあります。
リフォーム会社の保証期間は契約時にも説明がされますし、契約時に交わした「請負契約約款」にも書かれていると思いますが、もう一度確認しておきましょう。
リフォーム会社紹介サイトを使ってリフォーム会社に工事を依頼した場合、サイト自体が保証してくれる場合がありますので、そちらも利用しましょう。
(詳しくは「リフォームの保証について」で説明しています。)
リフォームに不備がなくても、年数が経つと家にはいろいろなメンテナンスが必要になります。
今回お願いした業者・担当者が満足なら、ずっと家のメンテナンスをお願いできれば安心です。
今後のために担当者の連絡先、工事や設備の保証書、取扱説明書は無くさないように保管しておきましょう。
減税手続き
最後に減税手続きを行う人は注意が必要です。
所得税減税(控除)の申告手続きはリフォームの翌年ですが、固定資産税減額の申告手続きは、工事完了後3か月以内に市区町村への申告手続きが必要ですので、忘れないように注意しましょう。
以上がリフォームが終わるまでの一連の流れです。